だめだだめだ。何食わぬ顔で更新を再開してみたが、一か月以上もサイトを放ったらかしにしていたという事実は変わらない。更新が止まっていた間も日々足を運んでくださっていた読者のことを思うと、申し訳なくて心が痛む。これ以上何も無かったかのように更新を続けるのは、私の良心が許さない。やはり一人の人間として、十八番の土下座「キツツキ」で、しっかりと皆さんに謝罪しておこう。
ひざまずき、恋人を愛撫するかのように優しく、地面に手を置く。一瞬の静寂の後、すさまじいスピードで額を地面に連打。工事現場を連想させる鈍い音が断続的に響き渡る。額からは止めどなく血しぶき。あたりに紅の池が出来上がった頃、動きを止め、ゆっくりと起き上がる。素敵な笑顔。額には赤い滝。
これで、少しでも私の誠意が伝わればと思う。これからは心を入れ替えて、頻繁に更新をする。だからみんな応援してね。
なんて風に甘ったるく話が終わればいいのだが、悲しいかな、まだ皆さんに謝らなければいけないことがある。非常に言いにくいのだが、メールの返事がずいぶんと遅れているのだ。最も古いメールは、3月の前半に送られてきたものだ。
あれだけメールが欲しいと言っておいて、いざメールが届くと、一か月以上も返事を書かない。これは最低の行為である。命を救ってもらった直後に割腹自殺するようなものであり、恵んでもらった食料でカブトムシを捕まえようとするようなものだ。本当に申し訳ない。ここはひとつ、土下座「コンパス」で許していただけないだろうか。
ひざまずき、額を地面に押し付ける。小さく息を吐き出すと、首の筋肉にグッと力を入れ、徐々に下半身を浮かし、さらには上半身も浮かす。額だけが地面に付いている状態になると、両手の掌で地面を回し勢いをつけ、額を軸に回転し始める。その速度は次第に増してゆき、やがて人間の目では追えぬ速さとなる。耳をつんざく金切り音に混じって、途切れ途切れに聞こえてくる「ごめんなさい」の声。
最後にもう一つだけ、謝っておく。いまメールの返事が遅れていると言ったが、フォームレスの方は、もっと遅れている。メールアドレスが書かれていないメールにはサイト上で返事をすることになっているのだが、それはもう2か月以上放ったらかしなのだ。私は何をやっているのだ。何の前触れも無く更新を止めるわ、メールの返事は書かないわ、完全に読者をバカにした行為である。情けない。全読者への謝罪の意味も込めて、今日の日記は、土下座「ビッグバン」で締めさせていただく。
ひざまずく。周囲からあらゆる音が消え、あたりは緊張した雰囲気に包まれる。時間の感覚は狂い、もはや人の定めた時間の単位など彼方へと消え去る。一瞬であり、同時に永遠である時間の後に、そっと額を地面に付ける。
爆発音。辺り一帯の生あるものは、その一生を振り返る暇さえ与えられず、無へと帰す。あらゆる建造物は設計主の意図を微塵も残さぬほどに倒壊し、もうもうと立ち籠めるどす黒い煙。神に踏みならされたかの如き水平な大地にもはや文明の痕跡はなく、ただ一人の男が地面に額をこすりつけているのみ。
やがて煙は空へと昇り、徐々に形を成してゆく。真っ赤に染まった空に浮かぶ、「ごめんなさい」の文字。